伊豆・房総沖の春季カツオ曳網漁況と海況の関係


[要約]
 1歳魚を主対象とする曳網漁況は、春季に黒潮が直進型のN型や大蛇行型のA型の年に不漁となり、小蛇行型のB及びC型の年には豊漁となる。また、黒潮流路が、石廊埼南方で離岸し、野島埼南東方で接岸した年に豊漁となる傾向がある。

千葉県水産試験場

[連絡先] 0470-43-1133[推進会議]中央ブロック水産業関係試験研究推進会議[専門]  資源評価[対象]  かつお[分類]  普及

[背景・ねらい]
 大型船の巻き網や竿釣り漁船に比べ、情報量の乏しい県内小型漁船に的確な漁況情報の提供を行うことを目的としている。

[成果の内容・特徴]

  1. 資源量が把握できない現状では、海況で来遊状況を判断せざるを得ない。
  2. 春季に曳縄で漁獲されるカツオは、尾叉長40cm台の1歳魚である。
  3. 漁況は、黒潮がB型やC型の年には豊漁となり、N型やA型の年には不漁であった(図1)
  4. 黒潮離岸距離差(石廊埼S-野島埼SE)と漁況(CPUE)の間には、特異年(1995年)を除くと、高い相関係数が認められた (図2)

[成果の活用面・留意点]

[具体的データ]



[その他]研究課題名:重要魚族資源調査予算区分 :県単調査研究期間 :平成7年度(平成4年度~平成7年度)研究担当者:粕屋 正光発表論文等:伊豆諸島~房総半島海域における春季のカツオ曳網漁況と黒潮流路      の関係、千葉水試研報、54号、1996。
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