食物繊維のはたらき

 コンブには、細胞間や細胞壁の間に存在して藻体に柔軟性を与えているアルギン酸などの粘性多糖類が乾重量の30%近くも含まれています。これはいずれも人間の消化液では分解できないため、エネルギー源にはなりませんが、人体の健康を維持するうえで重要な「食物繊維」としての効用が注目されています。
 食物繊維はコレステロールや糖の吸収を押さえたり、有害物質と結合して体外に排出させるなどの生理的作用、整腸作用等があります。その結果として、糖尿病、心臓病、肥満、大腸ガンなどの予防効果が推定されています。
 近年では、コンブなどの海藻類に、ガンを引き起こすような変異原性物質の効力を低減させる効果があり、昆布のだし汁よりも昆布そのものに効果が高いことが報告されています。
 このように健康性、機能性に富むコンブを食生活のなかに上手に取り入れていきたいものです。
問い合わせは加工までお願いします
(メールアドレスは不定期に変更されます)

「中央水産研究所日本語ホームページ」へ

「水産物の利用・加工」へ

「おさかな豆知識」へ