かつお節の製造法

 日本古来の優れた伝統食品であるかつお節の歴史は古く、その原型は遠く弥生時代にさかのぼります。長期の保存に堪え、しかも風味豊かな乾製品である現代のかつお節が生み出されたのは、江戸時代(1670年頃)になってからと言われています。
 伝統的な手法によるかつお節の製造は、多くの複雑な工程から成り、原料魚の処理から黴付けした製品が得られるまでには2〜4カ月もかかります。これは煮熟したおろし身を燻煙でいぶす工程を10〜20回も繰り返し、さらに、黴付けと日乾を何度も繰り返すためです。これらの工程は、製品の品質劣化の原因となる脂肪や水分を十分に取り除き、かつお節独特の味と香りを作り上げるのに必要です。
 最近は、製造工程を簡略化したかつお節が多く生産されていますが、これらの大部分は削り節にされて、簡便な風味調味料などの二次加工品の原料となります。

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