近年になり、ホタテガイやアワビなどの海洋生物に、制ガン作用のある糖タンパク質が含まれていることが明らかになってきました。これらの糖タンパク質は生体の免疫細胞を活性化させる働きをもつとされています。すなわち、従来の多くの制ガン剤と異なり、直接ガン細胞を攻撃するわけではないため、他のリンパ細胞や骨髄細胞などの大切な細胞まで破壊する危険を伴うことなく、生体自身の免疫力を高めることによってガン細胞の増殖を抑制できる可能性を示しています。
これらの糖タンパク質は、ホタテ貝の貝柱ばかりでなく、これまで加工廃棄物として捨てられていたホタテ貝の煮汁中にも存在することも確認されました。
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