身のかたい魚、やわらかい魚

 刺身にはいろいろな種類の魚が用いられますが、カツオやマグロのように軟らかい魚は、そのねっとりとした感触を、ヒラメやフグのようにかたい魚は弾力のある感触を味わうというように、魚はそれぞれ特有の肉質を持っています。このような独特の感触を効果的に味わうために、刺身をつくるときには、肉質に合った切りかたが必要です。マグロなどを厚めの平作りや角作りに、ヒラメを薄い平作りやそぎ作りにしたりするのはそのためです。
 魚の種類によって肉質が異なるのは、おもに魚肉に含まれている脂肪の量や、筋肉繊維のサイズ、結締組織(スジ)の量などによります。生でかたい白身魚の肉は加熱するとやわらかくなり、逆に生でやわらかい赤身魚の肉は身が締まってかたくなります。
 ヒラメ・カレイの持つ独特の肉質は、海底で高い水圧に耐えていることや、普段はじっとしていても突然現れた餌をすばやく捕獲するなど、瞬発的な動きに適した筋肉を備えていることによると考えられるでしょう。
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