アジ・サバの加工

 アジの加工品は、塩干品が大半を占めています。その代表である『開き干し』は旧来、魚の保存手段として、塩分が高く乾燥度の強い製品が小規模に生産されるにすぎませんでしたが、大正時代に現在の製品に近いものが生産され、以来急激に、全国に普及しました。最近では消費者の嗜好の変化から高水分・低塩化の傾向が更に強まり、保存性には欠けるものの、コールドチェーンの普及に支えられ、鮮魚代替品としての安定した需要が続いています。
 一方サバの加工は、従来は塩蔵・塩干品、節類、缶詰が主体でしたが、1980年代以降イワシとともに近海の重要な資源として見直されるなかで、種々の加工食品への原料化がすすめられてきました。全国各地で開発された新しい加工品の例として、サバのくん製(岩手)、みりん干し(青森)、ねり製品(静岡)、フライ用素材(鹿児島)等があります。このほか調理中間素材としての塩蔵品(青森、岩手、茨城、千葉、静岡など)の生産が伸び、各種二次加工品(しめさば、すし、惣菜など)の原料として利用されるばかりでなく、一般家庭での調理用素材としての需要も高まっています。
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