『アサリの非対象殻模様』に関する論文が水産学会論文賞を受賞

情報公開日:2014年2月24日 (月)

 水産総合研究センターの研究者らによるアサリの非対象殻模様に関する論文が、平成25年度の日本水産学会論文賞を受賞しました。
 アサリ (Ruditapes philippinarum) の殻模様は二枚貝の中でも多様性に富むことが知られており、動物界では珍しく殻模様が左右で非対象となる個体が普通に存在します。本論文では、アサリの左右非対称な殻模様を持つ個体の出現率を日本全国で比較検討し、過去の遺伝子分析結果と合わせて、全国で実施されているアサリの種苗放流の影響を評価するツールとして確立したことが高く評価され、今回の受賞となりました。
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アサリで観察される非対称型殻模様
  1. 受賞論文:
    アサリの非対称殻模様出現頻度における地域差  PDF (530kB)
    Locality difference in the frequency of asymmetric shell marking type of the Manila clam Ruditapes philippinarum
    張 成年(水産総合研究センター増養殖研究所、現中央水産研究所)、
    山本敏博、渡辺一俊(水産総合研究センター増養殖研究所)、
    藤浪祐一郎(水産総合研究センター東北区水産研究所)、
    兼松正衛(水産総合研究センター瀬戸内海区水産研究所)、
    長谷川夏樹(水産総合研究センター北海道区水産研究所、現増養殖研究所)、
    岡村 寛(水産総合研究センター中央水産研究所)、
    水田 浩治(長崎対馬振興局)、
    宮脇 大(愛知県水産試験場)、
    秦 安史、櫻井 泉(北海道立総合研究機構中央水産試験場)、
    生嶋 登(熊本県玉名地域振興局)、
    北田修一(東京海洋大学)、
    谷本尚史(京都府農林水産技術センター海洋センター)、
    羽生和弘(三重県水産研究所)、
    小林 豊、鳥羽 光晴(千葉県水産総合研究センター)
    日本水産学会誌 79巻2号: 190-197 (2013)
    DOI: 10.2331/suisan.79.190

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