中央水研ニュースNo.28(平成14年3月発行)掲載

【情報の発信と交流】
一般公開報告-横浜庁舎-
岸田 達

   平成13年度の中央水産研究所横浜庁舎一般公開は平成13年11月18日に行われました。独立行政法人化後初めてのことで,世間の目がどう変わるか心配な面もありましたが,好天にも恵まれ700名近い来場者を迎えて無事終了することができました。今年度は生物生態部,生物機能部が主担当でメインテーマは「さかな資源研究の最前線」でした。
 会場でのアンケート結果を見ますと,来場者は主婦(23%),会社員(21%),小学生(21%)がダントツのベスト3で,年齢別では10歳未満と30歳台にピークがあり,家族連れが多かったことが窺えます。人気があったコーナーは例年通り蒼鷹丸見学とタッチプールでした。実験施設関係では人工衛星データ受信施設と製造実験室が1,2位を占めました。来訪者の誕生日の衛星画像をプレゼントしたり,竹輪の製造実演をしたりという独自の工夫が受けたようです。
 来場者の居住地は地元金沢区が70%でしたが,東京6%,その他の道県1%を含む3割が区外からの来場でした。一般公開のことを知ったのは新聞折り込み広告48%,事前に郵送したチラシ18%,知人の紹介(口コミ)16%,ホームページ5%となっていました。この一般公開にはNHKの取材があり,当日の昼のニュースで流れたのですが,それを見て午後から来られた方も4%に上りました。来場回数を見ると初めての方が79%でしたが,リピーターも21%で,4回以上という常連も5%に上りました。
 今年度は実行の核となる企画連絡室が8名体制から5名体制に変わり,準備や広報などで省力化を図らねばならなかったため,広報については初めての試みとして新聞への折り込み広告を利用しました。国費で運営されている研究所としては納税者への説明責任(accountability)を果たして行く必要があり,一般公開もその一環と位置づけられるので,ただ開けば良いというものではなく多くの人に知ってもらい,納得してもらうことを目指す必要があると考えました。そのためには多少の出費も止む無しと言うことで踏み切りました。今回は全国紙のA紙だけに入れたのですが(約19,400世帯),アンケート結果にもあるように効果はなかなかのものでした。また,既に書いたとおりNHKのニュースを見て来たという方も多く,マスコミの威力を窺い知りました。マスコミといえば神奈川新聞からも取材があり翌日の朝刊に載りました。
 独法化に伴い,総務部門・企画連絡部門の人員が減ったことで今年度の一般公開は一つの曲がり角だったかも知れませんが,一般公開の意義は先に書いた開かれた研究所作りの一環というだけでなく,成果の普及・啓蒙の場でもあり,ついでに水研の知名度を上昇させる機会でもあると思うのでこれからも工夫を怠らず,力を入れていきたいと思います。次頁にアンケートに寄せられたご意見を掲載しますが,これらの言葉に励まされて来年度もより良い一般公開を目指したいと思います。
 最後になりますが本部総務部門,横須賀庁舎の皆さんにはお世話になりました。誌面を借りてお礼申し上げます。
(企画連絡室企画連絡科長)
参考
タッチプールにて
体験実験「DNAと遺伝子解析」
来場者のアンケート用紙へのコメント

nrifs-info@ml.affrc.go.jp
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