研究のうごき、6-13

ダムの下流で起きる川底の「露盤化」をどうするか?


 川にダムが作られてしばらくたつと,その下流で川底の岩盤がむき出しになることがあります。これを「露盤化」 といいます(写真1)。上流から流れてきた砂礫がダムで止められて,下流に供給されなくなるからです。

 露盤化はすでに起きていますが,これからもっとたくさんの川で起きると考えられます。しかし,露盤化が魚に及 ぼす影響はまだわかっていません。

 そこで,露盤化が魚に及ぼす影響を明らかにし,露盤化への対処方法を考えました。


 露盤化により,魚の数が減ることがわかりました(図1)。

 露盤化への対処方法として,ダムの透過化(スリット化)による砂礫の流下促進と,流下した砂礫を川底に止める 構造が必要であると考えられました。

写真1 川底の露盤化
図1 露盤化による魚類の減少前(青線)と改良後(赤線)


 露盤化が魚に及ぼすマイナスの影響が明らかになり,国土交通省などの河川管理者がその対処方法の実施を検討し 始めました。

 国土交通省への協力により,ダムへ魚道を付けることのかわりになる,渓流魚(イワナ,ヤマメ)の人工産卵河川 の造成技術を開発しました。そして,その技術を紹介したパンフレットとマニュアルを作成して,関係機関(国や県, 漁協)に配布しました。