水産食品素材および
成分の機能性の評価と
応用技術の開発
背景と目的
①日本人の食生活の変化による水産物の消費の低迷,②生活習慣病・メタボリックシンドロームの増加等による水産物の健康機能性への注目,③水産資源の有効利用・廃棄物削減のための水産物の高付加価値化への期待,等の社会的ニーズに対応するため,本研究は魚介藻類,水産低・未利用資源に含まれる機能性成分の分布や物性などの性質を調べ,機能成分の効率的抽出法などについて民間企業などと共同で研究するとともに,機能性成分の新たな機能性の探索を行うことを研究目的とする。

成  果

  1. 今は利用価値がほとんどない”色落ちノリ” について,人にとって有用な菌の増殖を促進する,いわゆるプレバイオティック成分であるグリセロールガラクトシドの抽出法を開発した。(特許出願済み)
  2. ノリに含まれる紫外線吸収アミノ酸ポルフィラ-334の,ノリにおける含有量と品質との関係を解明し,この物質の含有量はノリの品質と正の相関関係があることを見出した 。

図1 グリセロールガラクトシド(GG)
(ビフィズス菌増殖促進物質)

図2  ポルフィラ-334
(紫外線吸収アミノ酸)

波及効果

  1. 本特許を技術シーズとして共同研究先企業が農水技術会議事業を申請
  2. 「色落ちノリ」の有効利用による水産業・水産加工業の振興
  3. ポルフィラー334の有効利用技術開発の基礎となる知見
  4. 新規素材の開発による食品産業等への貢献

問い合わせ先: 利用加工部 機能評価研究室(石原)

nrifs-info@ml.affrc.go.jp

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