養殖魚の餌料としての
国産カタクチイワシの
利用実態とその評価
背景と目的
 養殖魚の餌料確保が世界的に困難になっているため,資源が潜在的に豊富な国産カタクチイワシを積極的に利用することが求められている。
 本研究では,養殖魚の餌料としての国産カタクチイワシの適切な利用に向け,その利用実態と課題を,聞き取り調査に基づいて明らかにする。

成  果

  1. ブリ類養殖(ブリ,カンパチ)においては,カタクチイワシを餌料として利用することで養殖魚に発生する,ビタミンB1欠乏,体色の黒化,増肉の低迷や,カタクチイワシの漁獲変動といった点を解決する必要がある。ただし,養殖魚の口の大きさ,餌料となるカタクチイワシの大きさや価格,給餌の作業効率等の面では,餌料としてのカタクチイワシの評価は必ずしも低いものではない。
  2. マダイ養殖においては,養殖魚の口の大きさ,餌料となるカタクチイワシの大きさや価格,給餌の作業効率等の面から,餌料としてのカタクチイワシの評価は高い。ただし,養殖魚の餌料の好き嫌い,カタクチイワシの脂質含量や漁獲変動といった点を解決する必要がある。

波及効果
 国産カタクチイワシの資源を養殖魚の餌料として利用することで,養殖業者は安定的に餌料を確保することが可能となり,国内の魚類養殖業の持続的発展に寄与できる。
 また,養殖魚の餌料向けにカタクチイワシを積極的に漁獲することで,マイワシやサバ類に対する捕り過ぎの改善が進み,それらの資源回復の可能性が拡大する。

問い合わせ先: 水産経済部 流通システム研究室(樽井)

nrifs-info@ml.affrc.go.jp

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