研究の動き
エラの傷の回復と遺伝子の関係を調べる
背景と目的
魚類にとって最も重要な,呼吸と浸透圧(イオン)の調節器官である鰓が,感染症や汚染物質などで損傷・機能障害を受けることは,致命的である。
自己回復力を上げられないか?
海水中でニジマスの鰓の構造が変化する時に,どんな遺伝子の発現が自発的に変化するかを調べた。
成 果
海水中の魚の鰓の細胞では,副腎皮質ホルモン(コルチコイド)を介したナトリウム排出機能の亢進・アポトーシスの誘導と,インシュリン様成長因子を介した細胞の増殖・分化が活発化している。
インスリン様成長因子遺伝子
ミネラルコルチコイド受容体遺伝子
ナトリウムポンプ活性
グルココルチコイド受容体遺伝子
カスパーゼ遺伝子
インスリン様成長因子
未分化な細胞 新しい細胞 ミネラルコルチコイド受容体
グルココルチコイド受容体
カスパーゼ
ナトリウムポンプ

機能発現
アポトーシス 古い細胞の除去
波及効果
  1. 今回調べた遺伝子は,鰓の修復および再構成のマーカーとして有効である。
  2. これらの遺伝子の働きを制御することで鰓の損傷によるダメージを抑え,回復が早められる可能性がある。
協力機関:米国内務省・溯河性魚類研究センター,マサチューセッツ大学,東京大学海洋研究所
問い合わせ先:内水面研究部 育成生理研究室(矢田)

nrifs-info@ml.affrc.go.jp

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