研究の動き
いわき地方のバフンウニの成熟段階の季節変化
- なぜ漁獲対象にならないのか?-
背景と目的 
 これまでにバフンウニの成熟卵巣にみられる苦味物質,プルケリミンが配偶子形成とともに増加し,放卵後に減少,食用可能な未成熟期にはほとんど消滅することを越前地方のバフンウニにおいて明らかにした。
 苦味を有するため漁業の対象とならない福島県いわき地方のバフンウニについて2004年4月から2005年10月まで,成熟段階と卵巣のプルケリミン含量との関係を調べた。
成 果
  1. いわき地方ではどの月も回復期(=未成熟期、食用可能な段階)以外の配偶子形成開始後から放卵放精後個体が見られた。2004年6,7月以外は,どの月もプルケリミン含有個体が見られた(図1)。
  2. 成熟段階の変化(生殖周期)も年によっての違いも見られた。
  3. 以上のことが,いわき地方のバフンウニ漁を困難にしている主な原因であることが確認できた。

図1.いわき地方のバフンウニの各成熟段階の個体分布
波及効果
 生殖周期は水温により影響を大きく受けるため,いわき地方のウニを適切な水温コントロール下で畜養することにより,生殖周期が正常化し,食用可能な未成熟ウニが得られることが期待される。
協力機関: 福島県水産試験場
問い合わせ先:利用加工部 素材開発研究室(村田)
nrifs-info@ml.affrc.go.jp

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