魚介類残滓を高品質発酵ミールへと転換する技術

利用加工部 食品安全研究室
背景・目的
  1. 大規模水産加工場の魚介類残滓は飼料素材等へ転換され再利用されるが、小規模加工場等の残滓は再利用されにくい。回収に時間が掛かり、鮮度が低下し、残滓ミールの欠点(高脂肪・低蛋白)が増幅されるためである。
  2. 小規模魚介類残滓を対象に、高度脂質分解菌を用いた発酵処理により、魚介類残滓を高品質発酵ミールへ転換する技術の開発を目指す。
成果
  1. 脂質分解菌Y7株は魚介類加工残滓を加熱した際に生じる煮汁(エキス分)で良好な増殖を示した(図1)。
  2. 粗脂肪含量11%のモデル残滓において発酵処理により粗脂肪の50%を分解し(図2)、蛋白質の減少は2%以下であった。
  3. 発酵処理(48時間)により、ミール中の過酸化物およびカルボニル価が激減し、発酵処理がミールの品質改善に有効であることが示された。

図1 菌株Y7の培地による増殖の違い


図2 発酵時間と粗脂肪減少率の関係

波及効果
  1. 魚介類残滓のリサイクル化が進み、ゼロエッミション型水産業の構築が可能となる。
  2. 発酵処理によりミールの抗酸化能が高められ、抗酸化剤の低減化が可能となり、消費者の要望に応えることができる。
連絡先

  矢野 豊  TEL : 045-788-7669   
nrifs-info@ml.affrc.go.jp

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