サンマ仔稚魚の骨格異常

資源評価部 生態特性研究室

背景・目的
  1. 重要水産資源の一つであるサンマの初期減耗について新たな知見を得る。
成果
  1. サンマ天然仔稚魚で多数の骨格形成異常が発見された(図1)。
  2. これまでに報告のない肋骨の癒合などの珍しい症状が観察された(図2)。
  3. 体長別採集数を見ると、異常魚の方が急激に減少し、45mm以上では見られない(図3)。
  4. 異常個体の自然死亡が大きいと示唆された。
  5. 異常の出現率は26.3%と高く、初期減耗の一つの原因として考えられる。

図1 骨格形成異常魚の採集状況(拡大)

図2 最も多く観察された椎体の癒合(左)と珍しい肋骨の癒合(右)(拡大)
波及効果
  1. これまで浮魚類の初期減耗の原因としては浮かび上がってこなかった発生初期の骨格形成異常がクローズアップされた。
連絡先

  清水 弘文
  TEL:045-788-7615 内線155

図3 採集されたサンマ仔稚魚の体長組成(拡大)


nrifs-info@ml.affrc.go.jp

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