ニギス等主要底魚類の分布特性及び生物特性の把握
-サルエビ種群の再検討と新種ナンセイサルエビの記載-
資源評価部 生態特性研究室
(黒潮研究部 資源生態研究室)
背景・目的
1. 小型底曳き網漁業の重要対象種であるクルマエビ科のサルエビ Trachysalambria curvirostris は、分類学的に混乱していた。
2. サルエビおよび近縁種の分布域や漁獲実態を把握するため、これらの分類学的再検討が必要であった。
成果
1. 模式標本が焼失しているサルエビにおいて新模式標本を指定し、これとの比較からサルエビ種群として6種を認めた。
2. そのうちの1種ナンセイサルエビT. nansei を新種として記載するとともに、サルエビ種群各種を分類するための検索表を示した。
3. これまでインド-西太平洋区でサルエビとして報告されてきたものの多くが別種であり、サルエビの分布域は東アジアのみである可能性が考えられた。

サルエビ(上)とナンセイサルエビ(下)
4. 我が国周辺にはシラガサルエビT. albicoma、サルエビ、オキサルエビT. longipes、ナンセイサルエビの4種が生息することが判明した。
波及効果
1. 種の正しい認識という資源管理上の最も基礎的かつ重要な知見が蓄積されたことにより、我が国周辺の小型底曳き網漁業における資源管理方策の策定が可能となる。
2. 大量に漁獲されているという中国産サルエビの漁獲実態を明らかにすることができる。
連絡先
阪地英男
共同研究
水産大学校
その他
Sakaji and Hayashi (2003), A Review of the Trachysalambria curvirostris Species Group (Crustacea: Decapoda:Penaeidae) with Description of a New Species. Species Diversity 8(2), 141-174.

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