加入管理のための資源評価法および管理基準の開発
資源評価部 資源動態研究室
背景・目的
1. 我が国は1997年からTAC(漁獲可能量)による管理を開始した。
2. 水産資源の変動は漁獲と環境要因の両方の影響を受ける。
3. 資源量推定や資源変動には不確実性がある。
4. 不確実性を考慮した加入管理(注)の手法の開発が必要。
成果
1. マサバを対象とした資源変動モデルを開発し、資源評価と管理における不確実性を考慮したシミュレーションを可能にした(図1)。
2. 自然死亡係数Mを正確に推定することは困難であるため、資源量推定や資源管理においてはMを適当に仮定している。シミュレーションの結果、Mを過小に仮定した場合は、Mが正しく推定された場合に比べ親魚量(SSB)は少なく(図2)、漁獲量は資源量に対して過大となった。そのため、Mの過小評価は資源管理上危険であるといえる。

図1 マサバの資源変動モデルの概念
波及効果
1. 環境変動や様々な不確実性に対して安全(頑健)な水産資源の管理方策が開発される。
2. 国民・漁業者・管理部局(行政)の資源管理に対する理解が広まる。

図2.自然死亡係数Mに応じたマサバ親魚量SSBの年変化の一例
(X軸はシミュレーション開始からの年数)
連絡先
谷津明彦

注:加入管理:加入量(子の量)が安定するように親魚量を管理すること。


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