有明海湾奥部・西部海域における
干潟浮泥物質の栄養塩循環に及ぼす影響の解明
海洋生産部 物質循環研究室
背景・目的
1. 有明海湾奥部では夏季の貧酸素水塊の発生が漁業に深刻な影響を及ぼしている。
2. 湾奥部の浮泥・堆積物の分布・挙動と有明海の環境異変に及ぼす影響を解明する。
成果
1. 自動観測機器を用いた夏季の連続観測から、浮泥が沈降する小潮時に湾奥の干潟縁辺部で貧酸素水塊が発生していることが明らかとなった(図)。
2. 210Pb年代測定法により有明海の堆積速度を明らかにした。諫早湾口の堆積速度は1970年代前半頃までは有明海湾口部と同程度であったが、1970年代後半~1980年代初頭を境に3倍程度速くなっており、この時期に何らかの環境要因が大きく変化したことが示唆された。
波及効果
1. 貧酸素水塊が発生する海域・時期を特定し、湾奥部の効果的な底質改善策を提案した。
2. 堆積速度を明らかにすることにより、有明海の物質循環を解明する上での基礎データを提供した。

有明海湾奥干潟縁辺部における2003年7月9日~9月3日の (a)定点T3の潮位と(b)定点T1~T4底層(海底から0.5 m)のDO濃度の変動

連絡先
田中勝久(西海区水産研究所東シナ海海洋環境部)、児玉真史
協力機関
日本水産資源保護協会、福岡県水産海洋技術センター有明海研究所、佐賀県有明水産振興センター


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