海洋表層性ゼラチン質動物プランクトン等の季節変動の把握
海洋生産部

研究の背景・目的
  1. 近年,気候変動および人為的影響に伴う生態系の構造変化によって,魚類等有用資源生物が減少し,クラゲ類が増加する現象が世界各地で報告されている。
  2. また、黒潮周辺海域には尾虫類(オタマボヤ)が多く分布し、浮魚資源稚仔の生産を支える低次生態系において、重要な役割を果たしていることが示唆される。
  3. しかし、我が国周辺海域では,これらゼラチン質動物プランクトンについての知見が不足している。本課題ではゼラチン質プランクトンの種組成や生物量・生産速度算出のための基礎データを収集するとともに,黒潮沿岸海域で種組成と生物量を蓄積することにより,ゼラチン質プランクトンの年変動と環境や基礎生産の関係を把握することを目的とする。
主な研究成果
  1. 4,7,11,1月の4回,御前崎沖の138度線上の3点(黒潮内側,黒潮,黒潮外側)で,基礎生産調査と合わせて0-200mのNORPACネット採集,およびBongoネット採集を行う。
  2. 試料の観察と測定から、尾虫類について、体躯長と尾部、乾重量を測定。体躯あるいは尾部長を測定すれば乾燥重量を測定できるように換算式を作成した。
  3. 試料の処理方法確立されていなかったクラゲ類について、乾燥重量の測定法を検討した。
波及効果
  1. 生態系モニタリングにおいて、生物量ベースの群集組成をより迅速に求められるようになる。
  2. 資源魚種の生残について、より詳細な生態系像をもとに考察可能となる。
図1 尾虫類の尾部長と乾燥重量の関係
図2 クラゲ類の乾燥時間と乾燥重量の関係

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