カギノテクラゲの毒性・分布生態の解明と分類・生活史の再検討
海洋生産部・海区水産業研究部

研究の背景・目的
  1. 平成13年5月から6月に神奈川県荒崎周辺の潜水漁業者の間で,カギノテクラゲに刺されたと考えられる呼吸困難などの全身症状を伴う事故が相次ぐ。
  2. カギノテクラゲ類の毒性を確認。カギノテクラゲの野外での分布と消長を調査し,警戒すべき時期や場所を特定。生活史を解明し,増殖機構の解明に資すること。
主な研究成果
  1. カギノテクラゲの刺胞抽出物から神経細胞に特異的に作用する画分の確認。
  2. 2002年の荒崎のカジメ場では,カギノテクラゲは2月に出現し,4月下旬から5月中旬に最も多く,6月に減少し,7月以降消滅。
  3. カギノテクラゲは波当たりの穏やかなカジメ場に多く,ガラモ場には比較的少なく,アマモ場ではほとんど出現なし。
  4. 荒崎のカギノテクラゲは直径20 mm未満。傘は扁平だが,ホルマリン固定では傘が高くなるように変形。成長した個体の平衡器の数は触手の数とほぼ同数。
  5. カギノテクラゲの成長は水温10℃で顕著に遅れる。2002年の発生盛期が早く終息したのは,4月の高水温によると推測。2001年にカギノテクラゲの発生が遅かったのは,春季の低水温によると推察。
波及効果
  1. カギノテクラゲの毒性を世間に広く知らせることが可能。
  2. カギノテクラゲの被害の原因の解明。

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