平成15度内水面関係試験研究推進会議資源・生態系保全部会報告書

会議責任者中央水産研究所長
開催日時及び場所日時平成15年12月15日13:30~17:00
場所中央水産研究所講堂
出席者所属機関及び人数     36機関 57人
結果の概要
議題結果の概要
1.開会  中央水産研究所内水面利用部長が開会を宣言した。
2.挨拶  中央水産研究所長から開会の挨拶とともに中央水産研究所の内水面利用部、養殖研究所日光支所の統合し水研センターとして内水面研究のパワーアップと窓口の一本化を図り強化することが予定されているとの説明が行われた。
3.座長の選出  座長として中央水産研究所内水面利用部長が選出された。今回が第一回目の会合であるので、議事に先立って座長から当部会の役割、運営細目、水研センターと県が関係する研究予算等についての説明が行われた。
4.協議事項
1)試験研究の成果に関すること  水産研究成果情報検討素材について提出機関から説明があり、質疑応答を経て採否択について協議した。提出された13課題中12課題が当部会から成果として内水面推進会議に提案することが承認された。1課題については、国際問題が絡んでいるため、参考情報のみの扱いとすることが承認された。これらの成果については、ブラッシュアップ後に内水面推進会議に報告することが了承された。
2)「水産研究・技術開発戦略」の進捗状況の整理  各県から本部会に提出された306課題の分析結果が報告された。最も多い課題はアユ関連関係課題は94課題で、他は外来魚対策等課題、環境保全等関連課題、さけ・ますに関する調査課題であった。
3)研究ニーズに関すること  各試験研究機関より提出された研究ニーズ、問題点は121件であった。本部会と関連する102件の研究ニーズ、問題点を1.アユ推進、2.外来魚推進、3.環境推進、4.生物多様性、資源推進、5.疾病推進、ならびに6.その他の6グループにとりまとめて協議した。
 「1.アユ推進グループ」については漁場環境室長が中心となり「アユワーキンググループ(以下WGと略す)」を設立することが了承された。可能であれば外部資金を目指し、具体的なニーズ、問題点の抽出等の分析、課題化へのブラッシュアップ等を行うとと共に、各県と連携・協力して調査・研究を行い問題に対応して行くことが了承された。
 「2.外来魚推進グループ」については、魚類生態室長が中心となり研究会を開催することが了承された。オオクチバス、コクチバスについては各県試験研究機関との相互協力により、平成15年度に提示された「繁殖制御マニュアル」に基づき、多様な環境下でのマニュアルの実践と効果の確認を行うと共に在来魚(ウグイ、コイ、ウナギ、ナマズ)が外来魚を減らす効果についても検討を行い、水産重要漁種(ワカサギ、ヒメマス、アユ、イワナなど)への被食量、被食場所の解明と、バス駆除によって影響が軽減される過程を解明を行うことが確認された。可能であれば、外部資金の獲得を目指す。ブルーギルの駆除対策については、実施中の事業担当県の成果を利用しつつ、効果的な駆除技術についての知見を開発し、相互の情報交換を行い、有効な方法が開発された段階で実践を行うことで了承された。
 「3.環境推進グループ」については、漁場環境研究室長が中心となり、河川構築物などの実態調査アンケートを実施し、現状把握を行い、分析を行った後、可能であれば、外部資金獲得のためにWG、研究会設立することで了承された。
 「4.生物多様性、資源推進グループ」については、中央水産研究所資源生態部門、内水面利用部の専門家と積極的に連携を取り合い、情報交換を行うと共に、以降の適切な対応ぶり(プロジェクト、事業への挑戦を含む)について検討することとした。特に、サクラマス資源回復に係る関連課題については、内水面の重要種であるため、サクラマスグループを発足させメーリングリスト等の連絡網を活用し密接な情報を取り合い検討することで了承された。
 前項以外のグループに関しては内水面推進会議から対応する専門分野研究推進会議、あるいは専門研究部に送付することが了承された。
 内水面に係わる緊急問題、日常的な問題の共有化、共通認識、また内水面ブロックを超えた迅速な情報伝達、議論の場として、研究責任者(部課(科)長級)を構成者としたメーリングリストを構築することが了承された。強制的なものではないので、構成者希望の部課長は中央水研内水面部長へメール送信を行うようにインフォメーションがあった。
4)研究交流・連携に関すること   各機関から提出された共同研究の現状について各県と大学等他機関との連携が活発であることが認識された。内水面利用部としは、今後は今までより以上に各機関との連携・協同研究を強化していきたいとの意思表明がなされた。
5)その他  座長から連携等についての確認と全体のまとめが行われた。
6)閉会  座長が閉会を宣言した。

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