平成15度内水面関係試験研究推進会議養殖部会報告書

会議責任者中央水産研究所長
開催日時及び場所日時平成15年12月16日9:00~12:30
場所中央水産研究所講堂
出席者所属機関及び人数     35機関 53人
結果の概要
議題結果の概要
1.開会  中央水産研究所内水面利用部長が開会を宣言した。
2.挨拶  中央水産研究所長から開会の挨拶とともに、養殖産業として問題となっているアコヤガイ、アユの冷水病、コイヘルペスウィルス等の魚病等の蔓延と大被害の主因は種苗供給の一極集中化であることや、種苗供給地を分散させることが対策として最も重要であり、その上で養殖地間の防疫体制を整備すべきとの考えが述べられた。
3.座長の選出  座長として中央水産研究所内水面利用部長が選出された。今回が第一回目の会合であるので、議事に先立って座長から当部会の役割、運営細目、水研センターと県が関係する研究予算等についての説明が行われた。
4.協議事項
1)試験研究の成果に関すること  水産研究成果情報検討素材について提出機関から説明があり、質疑応答を経て採否択について協議した。提出された養殖関連課題6課題全てが当部会から成果として内水面推進会議に提案することとなり、内水面利用部と提出機関の間でブラッシュアップすることが了承された。
2)「水産研究・技術開発戦略」の進捗状況の整理  各県から本部会に提出された課題について中央水産研究所企画連絡室長から課題の取り扱いについて説明があり、推進会議の目的として、国が出している予算が研究戦略の達成にどの程度貢献しているか、コストパフォーマンスを評価する他に、研究ニーズを調べることも念頭に置いて情報を集め、連携強化に役立てて行くとの説明があった。その後、養殖関連課題73件について、養殖技術、養殖衛生及び疾病関連の課題が多い等の簡単な分析結果が報告された。
3)研究ニーズに関すること  各試験研究機関より提出された研究ニーズ、問題点は121件であった。本部会と関連する19件の研究ニーズ、問題点を1.養殖推進、2.養殖環境推進、3.種苗推進、4.その他の4グループにとりまとめて協議した。
 「1.養殖推進グループ」「2.養殖環境推進グループ」「3.種苗推進グループ」については、養殖研究所日光支所の業務が含まれており、中央水産研究所から水産養殖推進会議に送付することとした。
 日光支所の将来の業務として、内水面における増養殖の振興に向けて、増養殖の目的に合致した種苗の作出、安全で美味・美形な高品質養殖魚の生産技術等の開発や生態系への影響にも配慮した環境負荷軽減による育成システム開発のための理論構築等を行っていくため、これらの研究ニーズ、問題点は、養殖研日光支所の専門家とメーリングリストを立ち上げ等して、積極的に連絡を取り合い情報交換、情報の共有化を図ると共に、予算化に向けて適切な対応について検討をすることで了承された。
 前項以外のグループに関しては内水面推進会議で了承を得た後、中央水研から水産養殖推進会議に送付することが了承された。
 養殖に関するフリートーキングが行われ、淡水養殖における問題点、低迷する淡水養殖業の再建等について活発な議論が行われ、座長から必要に応じて経営経済や流通の専門家に講演を依頼することを部会で検討することとした。
 社会的に大きな問題となっているコイヘルペスウィルス病(KHV)について、養殖研究所病原体制御研究G主任研究官がPC映像により説明を行い、水産庁も交えて各県との活発な質疑、応答が行われた。また水研センター本部からKHVの国際シンポジウムを3月に開催するので、各県への参加・協力の要望があった。
4)研究交流・連携に関すること  各機関から提出された共同研究の現状について各県と大学等他機関との連携が活発であることが認識された。内水面利用部としは、今後は今までより以上に各機関との連携・協同研究を強化していきたいとの意思表明がなされた。
5)その他  座長から連携等についての確認と全体のまとめが行われた。
 また、中央水産研究所企画連絡室長から一回目の部会としては議論も活発であり、強制しない会議であるが、次回も今回同様に多数の参加があると期待していると講評があった。
6)閉会  座長が閉会を宣言した。

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