平成14年度中央ブロック水産業関係試験研究推進会議報告書

会議責任者中央水産研究所長
開催日時及び場所日時平成15年1月9,10日
場所中央水産研究所 講堂
出席者所属機関及び人数 27機関  66名
結果の概要
議題結果の概要
・「水産研究・技術開発戦略」の達成状況に関すること  当推進会議構成機関から提出された研究課題を「水産研究・技術開発戦略」に即して分類し、各課題の進捗状況を基に、「水産研究・技術開発戦略」の各項目ごとの目標に対する達成状況を中央水研担当部長がコメントした資料が提出され了承された。
・研究課題の重点化及びその内容に関すること  昨年度の本推進会議より部会に付託した事項について、部会での討議結果に基づき、「活動経過、確認事項、平成15年度の具体的な取り組み」について提案があり、提案どおり了承された。
1)「黒潮流路変動に伴う黒潮内側域の海洋環境変動、生物生産変動及び漁場形成機構の解明と早期漁況予測システムの開発」について:「黒潮域におけるブリ等回遊性魚類の生態解明と資源変動要因の摘出」に絞って課題化し、さらにブラッシュアップし、競争的資金を獲得すること。
2)「沿岸定線調査等」の検討について:海況情報を結合した海況情報流通システムの構築、沿岸定線解析共同作業の実施、資源評価へ反映するための海況と漁況との関係の解析等に取り組むこと。これに関しては、全国場長会の活動との整合性を図りながら進めることとなった。
3)「沿岸浅海域の環境変動が定着性水産資源の生産性に及ぼす影響の評価に関する調査・研究手法の開発」について:調査実施計画書の作成及び共同研究の実施、及びこれらの成果を踏まえ競争的資金を獲得すること。
・研究推進体制に関すること ・以上の3課題を具体化させるため引き続き漁業資源部会、海洋環境部会、海区水産業研究部会傘下ワーキンググループで活動させることになった。
・研究成果に関すること 18件提出された14年度研究成果情報について、1件ずつ提出機関からの説明、質疑応答を経て、全て中央ブロックの成果として了承された。
・研究ニーズに関すること 以下の部会合意事項が提案され、協議の結果合意された。
1)漁業資源部会からの提案:キンメダイについて
 東京都水試が提案理由を説明し、協議の結果、キンメダイは資源回復計画の検討対象種になっており、中央ブロックとして対応の必要があると認められ、漁業資源部会に新たにワーキンググループを立ち上げて対処方針を検討することとなった。
2)海区水産業研究部会からの提案:アサリ資源回復に向けた具体的取り組みについて
 千葉県が提案理由を説明し、更にアサリ漁場を有する各県からも資源が減少している現状が報告され、具体的な対応の必要性が確認された。今後、「沿岸浅海域」のワーキングループの中で対応するこで合意した。アサリについては他ブロックでも起こっているため、連携を図りながら進めることになった。
3)漁業資源部会・海洋環境部会からの提案:ブロックとして掲示板の設置
 ブロック内の日常的な情報交換・突発的な事故や異常現象などに迅速に対応するための情報を共有するため掲示板の設置の提案があり、了承された。今後、システム等の検討については構成者と協議をしつつ対応することとなった。
・その他必要と認められる事項に関すること
1)「各機関における人材育成と連携・協力」について
 本会議をブロックの水産業に係る問題解決のための戦略会議として位置づける立場から、共通で重要な事項について協議をすることとし、今回は、定員・予算等に削減に対応するためには研究職員のレベルアップが必要であるとの観点から、標記のテーマを取り上げた。ここでは、各機関の人材育成についての取組み等の報告を踏まえてフリー討議を行い、①各機関で人材育成や人材確保に努力していること、②ブロック内での情報交換・技術交流の重要性、③共同研究、研修会、推進会議の部会やワーキンググループ等を通じた研究職員の育成、人材確保が重要であることを確認した。
2)推進会議の持ち方について
 推進会議の位置付け等の理解が進んだこと、今後、各部会では時間をとり、分野の具体的事項に関する方針討議の場にして欲しい等の要望が出された。

nrifs-info@ml.affrc.go.jp

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