中央水研ニュースNo.33(2004...平成16年3月発行)掲載 |
【情報の発信と交流】 横須賀庁舎一般公開
丹羽健太郎
横須賀庁舎では,海の日恒例の一般公開を7月21日に行いました。今回のメインテーマは「海の中のオスとメス!」ということで,荒崎周辺に生息する性転換する魚や雌雄同体のウミウシなどの展示,ポスターでの魚介類の雌雄の見分け方や生殖巣の発達過程などの紹介を行うとともに,タッチプールや採集調査機器の展示,投網体験,ビデオ上映などを行いました。 この夏は晴天に恵まれず客足が心配されましたが,当日はまずまずの天気となり,来訪者数は昨年と同程度の265名となりました。その中でも小学生連れの家族が多く見られ,海水浴に来て通りがかりに立ち寄った方々が来訪者数の50%を占めていました。その一方で,過去にも来場したことがあるというリピーターの方も16%に上りました。 アンケート結果では,人気があったコーナーは例年通りタッチプールと魚介類の展示でした。特にタッチプールでは,普段なかなか手に触れる機会のない海の生き物を掴まえるのに夢中になっていつまでも遊んでいる子供や,係の人に魚を掴まえてもらって「これ噛まない?」と何度も聞きながら恐る恐る触っている子供など,公開終了時まで大賑わいとなっていました。(写真1)水槽展示では,今年度から解説パネルを付けた水族館風の展示を行ったところ,なかなかの評判のようでした。また,昨年から始めた投網体験では,昨年使用した投網は子供には重すぎて投げられなかったと言う指摘があったことから,子供用の投網を用意しました。これが我々の予想を上回る大盛況となり,子供だけでなく大人にも楽しんでもらえたようです(写真2)。 今年は雨の日が続いたために展示用魚介類の採集が難航し,公開日まで間に合うのかと心配することもありましたが,アンケートの中で「大変素晴らしい公開,来年も来ます」や「年1回でなく,2回ほどお願いしたい」というような感想を頂いたことで,多くの人に楽しんで頂けたのだなと一安心し,今年も何とか無事終了することができました。これからも我々が取り組んでいる研究の成果を多くの方々に知って頂くための広報活動の一環として,一般公開により一層力を入れて取り組んでいきたいと考えています。 最後に,一般公開を行う上で横須賀庁舎の職員だけでは人手が足りないため,今年度も本部総務部や企画連絡室,東京水産大学の学生など多くの方々に協力して頂きました。誌面を借りてお礼申し上げます。 (海区水産業研究部 資源培養研究室)
Kentaro Niwa |