黒潮大蛇行に関連する漁海況の特異現象
(愛知県、対象期間:2004.8~2005.4)
(1)漁況
伊勢湾及び渥美外海のカタクチイワシシラスは、黒潮が遠州灘に接岸した4~6月は漁獲量が例年の11%と極めて少なかった。7~12月もある程度回復したが、依然例年の59%と少なかった(8~12月では62%)。
9月下旬に伊勢湾のパッチ網で、体長6~7cmのタイワンアイノコイワシ(南日本~東南アジアに生息)が約10%の割合で混獲された。
2005年1月上旬に、黒潮内側反流による暖水波及が伊勢湾口部に波及した。これにより、イカナゴの産卵~ふ化が前期、後期に分断された。また、親魚量の割にふ化仔魚数も少なく、再生産に悪影響を与えたと判断された。
(2)海況
200m深の水温偏差で見ると、黒潮系水の流入が最も強かった7月は平年の+3゚Cと極めて高く、8月も引き続き+2゚Cと高めだった。9月以降は-1~+1゚Cで概ね平年並みで推移した。
(3)報告機関
愛知県水産試験場 漁業生産研究所
〒470-3412 愛知県知多郡南知多町大字豊浜字豊浦2-1
TEL 0569-65-0611
FAX 0569-65-2358

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