タイの美味しさ

 タイはその淡白な美味しさが身上。まず刺身としておおく食されますが、料理の範囲は幅広く、また内臓以外ほとんど捨てるところがありません。頭ひとつでもちり鍋、かぶと焼き、潮汁、あら煮などさまざまに調理されるほどです。
 最近では、養殖マダイがおおく生産されるようになり、かつての高級魚も、手頃な値段で出回るようになりました。天然マダイはテキスチャー(食感)や味が養殖マダイよりも優れているといわれ、これは餌や運動量の違いが筋繊維の太さや体脂の量に影響するためですが、最近は養殖技術の進歩により、養殖マダイの味もかなりよくなってきました。またマダイは脂肪ののった冬、春の産卵期が旬であるといわれますが、養殖ものの場合は季節にそれほど大きくは左右されないようです。
 魚はなによりも新鮮さが大切ですが、タイの場合は釣れたて直後よりも、少し冷蔵庫でねかせたものの方が、旨み成分がおおく生成し、味覚の点からはおいしくなります(別記事の"「腐っても鯛」を科学する"をご参照ください)。

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