サケ・マスの加工品

 サケ・マスの食品としての価値は非常に高く、頭から尾までほとんど残すところなく食用に供され、また古くから多種多様の製品に加工されています。
 主な製品は「新巻き」の名で呼ばれている塩蔵品、それに缶詰、くん製などです。塩蔵品の生産量は最も多く10万トンを越えています。以前は保存性を良くするため多量の塩を用いていましたが、最近では消費者の嗜好の変化から、薄塩のものが多く出回るようになりました。この傾向はくん製品でも同様で、塩加減を抑え短時間のくん煙で仕上げるフィレータイプのソフトな製品が伸びています。一方、缶詰は1970年台までは生産量も多く、マグロ缶詰などと共に輸出されていましたが、漁獲割当枠の減少で母船式サケ・マス漁業による缶詰の生産は中止され、生産量は激変しました。しかし最近では国内需要に対応するため、陸上での缶詰生産が増加しています。
 その他の加工品として、いずし、切り込み、かす漬けなどの漬物類、トバなどの干物やフレーク製品、マリネや昆布巻のような調理食品、さらに練り製品やハムタイプのものまで各種のものがあります。
 サケ・マスの魚卵製品であるすじこ・イクラなどには根強い人気がありますが、これらの多くはアメリカなどからの輸入品です。その他めふん、氷頭(ひず)なます、ちゅうなどの珍味類も酒の肴として珍重されています。
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