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漁釣
石塚書店,1901(明治34)年,43p,19cm.
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 大阪心斎橋の石塚書店が発行していた『通俗全書』のうちの1冊です。遊漁としての釣りについて、魚の感覚性質から釣り具、飼料、釣法に至るまで解説しています。また、鮒、鰷(はや)、鯇(あめのうお)、鯉、鱸、石斑魚(うぐい)、鮭の釣り方も書かれています。
 奥付の発売元は石塚書店、発行者は石塚猪男蔵です。昭和5年の『日本出版大観』に石塚猪男蔵についての記述があります。それによると大阪の(鹿田)松雲堂で修行したのち、札幌で北海道庁の印刷製本出版の御用商人となったが大火にあい、明治24年に大阪へ戻って(石塚)松雲堂を創始し、英語辞書、国語、漢和辞典、小中学参考書等を刊行し、長年に亘り大阪書籍雑誌商組合評議員や大阪出版業組合の役員を務めた大阪出版界の重要人物だったとのことです。
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