鈴木熊次郎編輯の「魚づくし問答」(24丁)と「蟲づくし問答」(20丁)の合冊です。
小学生や幼稚園児にいろいろなものの名称を教えるために作成された問答書のうちの魚類と蟲類の2巻です。頁を上段と下段に分け、上段に文章、下段に絵があります。上段の文章は、質問、答え、解説からなる問答形式です。例えば「ここに、いろはのいのじが、かしらにつきます、さかなはなんです、かひるいが、はいってもよろしいから、よくをかんがへなさい」と問いがあり、「いせえび いいだこ いわし いか いるか いしもち いな いたらがひ」と答えて「いせえびは、さかなではありませんが、をほきなえびです、たべられます、うみでとれます」と解説がつきます。下段の絵はこの問答の答えに対応した魚や海老の絵です。いろは順に続いていきます。「魚づくし問答」には人魚が書かれていたり、「蟲づくし問答」には昆虫のほか爬虫類や両棲類も混ざっています。