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大洋新話 蛸入道魚説教 初編
仮名垣魯文著,暁斎画,存誠閣,1872(明治5)年,19丁,18cm
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 総括(目次)には、初編(第一回竜宮城の大変革、第二回魚官員の水浴論)、二編(第三回鯛博鱗の諫語盡、第四回海坊主の蛇宗門)、三編(第五回蛸入道の教訓話、第六回浮漂洲の海化城)が書かれています。
 本資料「初編」の物語は、人間界の文明開化を知った龍王が海底の竜宮城で文明開化と君臣共治を進め、魚たちが大臣や議員となって集議院をつくるという物語で始まります。魚や鯨や河童が擬人化された多色刷りの挿絵があります。
 著者の仮名垣魯文(1829-1894)は幕末から明治にかけて活躍した戯作者。画の暁斎は幕末から明治にかけて活動した絵師河鍋暁斎(1831-1889)。二人は本資料のほか『西洋料理通』『江湖機関西洋鑑』などでも組んで出版しています。
 【書名について】
 和綴じの表紙の題箋と標題紙(見返し)には「大洋新話魚説教」とありますが、序題は「大洋新話」、目次題は「大洋新話蛸入道魚説教」、扉題は「魚説教第一」となっています。デジタルアーカイブでの書名は目次題の「大洋新話蛸入道魚説教」を採用しました。
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