水産名彙 全 (大日本水産會報第227-237号附録)
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田中芳男編纂,藤野富之助補輯,大日本水産會,1901-1902(明治34-35)年,8,88,34p.,22cm

 明治19年に農商務省農務課が編集した「水産俗字集」に、田中芳男、藤野富之助が掲載する水産物数を増補して編集しなおし新たに刊行したものです。日本の水産物の名称は各地の方言により同物異名や異物同名があったり、漢字や俗字を当て嵌めることもありわかりづらかったため、農商務省はたくさんの古書を調査し俗字異名を集録して仮名をつけた「水産俗字集」を作りました。しかし掲載された語彙数が少なく不便であったため、田中芳男らがさらに多くの古書を調査し、当世(明治時代)の書物も調査し、集録数を増やしました。また、巻ノ上では仮名からひけるように、巻ノ下では漢字からひけるように編集に工夫を加えました。
 刊行にあったては、「大日本水産会報」第227-236号の末尾に附録として、分割して掲載していき、第237号に合本用の表紙を添付して、購読者自身が最後に合冊製本するという手法でした。

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